チャップリン映画『殺人狂時代』のあらすじや名言のおすすめは?

 

どすこいこんにちは。

貰い物はその場で食す、がモットーのちゃんこです。

お金がなくて遊びに行けないので、家で一人で教養を身につける方法を探しています。

今回は、あなたの教養を高め、あなたの人生をより充実したものにする(かもしれない)、社会派映画をご紹介します。

気になるその映画とは・・・

「殺人狂時代」

ちょび髭に黒い帽子、ステッキを持ったおじさん「チャーリー」でおなじみ、

俳優であり映画監督であり脚本家でもある、チャールズ・チャップリンの代表作です。

ちなみに、殺人狂時代ではチャーリーのキャラクターは登場しません。

あらすじ

舞台は世界恐慌前のフランス。

中高年の女性が行方不明になる事件が相次いでおり、警察が捜査に乗り出していた。

主人公は事件の犯人であるアンリ・ヴェルドゥ。

彼は、裕福な中高年女性を狙い、プレゼントや甘い言葉で気を惹き信用させた後、

言葉巧みに預金を引き出させてから殺害する、という手口を繰り返す、殺人鬼なのだ。

次々とターゲットを探し、時に複数の女性のあいだを行ったり来たりするという多重生活を送るヴェルドゥ。

実はそんな彼には、体の不自由な妻の夫と、幼い息子の父という、真実の姿があったのだ。

本当の家族との生活を守るため、殺人を続けようとするヴェルドゥのもとに、

とうとう世界恐慌の波が訪れる。

世界恐慌によりすべてを失ったヴェルドゥ。

途方に暮れて街を歩いていた彼に、高貴な女性が話しかけてきた。

彼女は、かつて食べるものや寝る場所がなく困っていたとき、ヴェルドゥに(結果として)助けられた過去があったのだ・・・

ちゃんこ流おすすめポイント

さて、ここからは殺人狂時代のちゃんこ流おすすめポイントをご紹介していきます。

喜劇王チャップリンの長編発語映画

長編発語映画って、聞いたことありますか?聞きなれないですよね。

長編発語映画とはつまり・・・現代でいう普通の映画です 笑

なんで普通の映画だっていうことをいちいち強調しようとしているのかというと、チャップリンの代表的な作品の多くはサイレント映画だからなのです。

ここでいうサイレント映画とは、役者がセリフを言わない映画のことです。

役者がセリフを言わないで、どうやって観客に内容を理解させるのか?

役者の表情や動き、たまに挟まれる文字スライド、そして音楽で理解させるのです。

チャップリンはサイレント映画で観客を爆笑させることができる映画監督なのです。

でも、今の時代に公開される映画で、サイレント映画って稀ですよね?

サイレント映画って慣れてないし、なんだかちょっと見るのに抵抗ある・・・そんなあなたでも安心してください!

「殺人狂時代」は、チャップリン映画だけどサイレントではない、つまり発語映画なのです!

作品時間も現代の映画と同じくらいの2時間程度で、チャップリン映画未経験者でも違和感なくすっと入り込みやすい作品だと言えるでしょう。

しかも!サイレント映画で培った役者の動きで笑わせる技術は健在です!

特に笑えるおすすめのシーンは、主人公ヴェルドゥとヴェルドゥが命を狙う女性の一人、アナベラとのシーン。

毒でアナベラを殺そうと試みるヴェルドゥですが、その毒を自分で飲んでしまったと勘違いし、取り乱してしまうのですが、そこの一連のシーンがサイレント映画のコメディシーンを彷彿とさせます。

アナベラとのシーンは作中に複数回出てきますが、どのシーンも面白いので注目してください。

「数」の恐ろしさに気づかされる名言

ヴェルドゥは終盤自首をし、法廷で裁かれることになります。

その法定でのヴェルドゥのセリフがこちら。

“One murder makes a villain;millions a hero.Numbers sanctify”
「1人殺せば犯罪者で、100万人殺せば英雄になる。数は殺人を神聖にする。」

この映画が公開されたのは、第二次世界大戦後、1947年のアメリカです。

アメリカが戦勝国として世界を仕切り始めた頃ですよね。

戦争で功績を挙げた人、乱暴に言うと戦地でたくさん敵を殺した人は、勲章をもらい英雄扱いされていたことでしょう。

そんなムード満載のアメリカで、チャップリンは戦争を皮肉った作品を公開したわけです。

公開当時はそんな状況もあったからか、興行収入としてはパッとしなかったのですが、後年、ベトナム戦争への反戦運動が盛んになったころに評価が見直され、チャップリンの代表作の一つとなっています。

このように、先ほどのセリフは戦争を批判するものと解釈されていますが、「数は殺人を神聖にする」の部分は、殺人以外の言葉を当てはめても通じる、真理だと思います。

人間は正しいことに同意しているのではなく、多くの人間の同意があることを正しいこととして認識しているのです。

現代の日本でもたくさん事例が思い浮かびますよね。

右利きと左利き、障がいを持たない人と障がいを持つ人、日本人と外国人・・・

さぁ、あなたにはどんな事例が思い浮かびますか?

「数は~を神聖にする」を頭の片隅に置きつつ身の回りのことを見渡すと、これまでとは違った何かに気づくことができるかもしれません。

おわりに

コメディ部分が多いのですが、作成当時の時代背景を知り、チャップリンがわざわざ長編発語映画にしてまで何を伝えたかったのかを考えながら見ることで、家に居ながらにして自らの教養を高めることができる作品です。

ということで、今回は 殺人狂時代 を紹介しました。

ではまた!

 

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