動画|バッタの大群日本に来る?直接来なくても荷物に紛れる可能性も?

インドでのバッタの大群が深刻な被害をもたらしていると話題になっています。

個々のバッタだけなら何も問題ないことでも、

大群となると様々な被害が出てしまいます。

バッタの大群はなぜ発生するのでしょうか?

インドに来襲したバッタの大群はアフリカエチオピアとソマリアで発生?

インドにバッタの大群が来襲している動画が話題になっています。

このバッタの大群、発生したのはインドではないようです。

バッタの大群は、アフリカのエチオピアとソマリアで発生したものが移動しているそうです。

 バッタの大群はエチオピアとソマリアで発生し、

ケニアに拡散。国連(UN)食糧農業機関(FAO)によると、

エチオピアとソマリアでは過去25年間、

ケニアでは過去70年間で最悪の蝗害(こうがい)となった。

https://www.afpbb.com/articles/-/3265090?cx_part=p1link

エチオピアとソマリアで発生したバッタの大群が、

アフリカを超え、アジアのインドまで到達しているということのようです。

食糧農業機関(FAO)がバッタによる農作物被害を懸念している国の地図がありました。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56324260T00C20A3FF8000/

バッタがこんな長距離を移動できるなんてびっくりですね。

大群のバッタはサバクトビバッタ?150㎞飛べる体に変異する?

大群でインドに来襲しているバッタは、

サバクトビバッタだそうです。

サバクトビバッタはなぜ大群になっているのでしょうか?

なんとサバクトビバッタを含む何種類かのバッタは、1匹で行動する孤独相から、

集団で行動する群生相に変異することがあり、

群生相になったバッタから生まれたバッタは生まれたときから群生相になるのだそうです。

そして群生相となったバッタは、

体も大きく変化するようです。

サバクトビバッタの体は移動に適した状態へと変化する。

筋肉が増え、体色はくすんだ茶色がかった緑色から非常に目立つ黄色と黒に変わる。

https://wired.jp/2020/05/11/africas-huge-locust-swarms-are-growing-at-the-worst-time/

いったん群生相に相転換すると、緑色だったバッタは鮮やかな黄色に変わり、

筋肉も増強して長時間の飛行や仲間の活動的な捜索が可能となる。

数十億匹規模の大集団となって、

餌を探して約100キロメートルの距離を5-8時間飛ぶこともできるという。

https://www.afpbb.com/articles/-/2566067

群れで行動する群生相に変異することにより、

積極的に餌を求めるようになり、

150㎞も移動できる体になるんですね。

では、どうやって孤独相から群生相へ変異するのでしょうか?

バッタが孤独相から群生相に変異するのは脳内物質セロトニンが原因?

イギリスの研究機関が、

バッタが群生相に変異するのは脳内物質のセロトニンが関係しているという研究結果を発表しました。

バッタの後ろ脚をくすぐると、2時間後、そのバッタは、

作物を食い尽くす巨大な群れを構成する一員となる準備が整う。

これは、脚をくすぐって刺激するのは、

通常1匹で行動するバッタが、食糧不足のために

集団にならざるを得ない状況でぶつかり合うのと同じ状況を作り出すことになるためだが、

研究者らは群れを作る理由は分かってはいたものの、

急激な生物学的変化が起こる仕組みについては90年間も頭を悩ませていた。

https://www.afpbb.com/articles/-/2566067

研究結果によると、セロトニンが、個々のバッタを敵対関係から引きつけ合うように変えるという。

また、群生相のバッタのセロトニン水準は孤独相のバッタより3倍高いことも判明した。

ー中略ー

だが、孤独相のバッタにセロトニンの生成を抑制する物質を注入すると、

そのバッタは落ち着いたままで、後ろ脚を刺激したり群れが現れても群生相には転換しなかった。

一方、セロトニンの分泌を刺激する物質を注入されたバッタは、

きっかけとなる刺激がなくても群生相へと変形したという。

https://www.afpbb.com/articles/-/2566067

セロトニンは別名幸せホルモンとも呼ばれ、

人間に対しては、幸福感や安心感をもたらし、

ストレスに対して効果がある脳内物質だと言われています。

普段一匹で孤独に行動するバッタも、

セロトニンが増え、ストレス耐性ができることで、

集団でいることに耐えられる体になるのでしょうか。

興味深い研究結果ですね。

環境変化によりアフリカのサバクトビバッタの生息地が密になり、

繁殖したバッタ同士が触れ合う機会が増えセロトニンの分泌を促し、

孤独相から群生相に変異したことが、

バッタの大群の発生の経過のようです。

バッタの大群は日本にも来る?

アフリカからインドに被害をもたらしているサバクトビバッタの大群。

150㎞も飛ぶ能力を持つこの大群は、

日本にも来る可能性はあるのでしょうか?

通常、サバクトビバッタの生息地に日本は含まれていませんので、

日本に来ることはないと安心してよいのでしょうか?

サバクトビバッタは風に乗って1日に150キロ近く飛ぶが、

標高の高いヒマラヤ山脈を超えることは難しく、

パキスタンから中国に直接飛来することはこれまでも稀だった。

しかし、南米原産のヒアリが日本で繁殖しているように、

ヒトやモノの移動が虫の移動を促すことは、これまでにもあったことだ。

上海税関は4月24日、梱包用木箱からサバクトビバッタが初めて発見されたと発表した。

https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20200518-00178960/

現時点では日本に来るところまでは想定されていませんが、

もしサバクトビバッタの大群がヒマラヤ山脈を越えて中国に行けたとなると、

海を越えて日本に来る可能性も出てくるのかもしれません。

また、直接日本にサバクトビバッタの大群が来襲することはなくても、

日本が作物を輸入している国がサバクトビバッタの被害を受けることにより、

日本の食物危機が発生する可能性はあります。

コロナウイルスで世界が被害を受けている中、

バッタの大群も新たな脅威として注目する必要がありそうです。

スポンサードリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。